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  • 執筆者の写真newsbox

コロナ禍におけるお部屋探し

更新日:2021年10月16日



引っ越しを迫られているが、移動もできる限り減らしたいし、できることならば内見は一度で決めてしまいたいと思っている人も少なくないだろう。


でも妥協して賃貸を決めたくはない、どうせ住むなら理想をいっぱい詰め込んだ部屋にしたい。

だからこそ、賃貸を探すにあたって内見はとても重要だ。


今回は理想のお部屋のための、内見時注意ポイントを一緒に見ていきたい。

不動産ならではの視点で、その気持ちを心から応援したい。



目次

 


家具の配置を想像しよう

 

内見の際まずはとりあえずぐるりと一周してみよう。

その上で心惹かれる物件であれば、もう一度玄関に戻って自分がそこに住んでいる姿を想像しよう。

住む上での動線を確認して、家具の配置をなんとなく決めてみるのだ。


玄関、キッチン、浴室、トイレ、洗濯機置き場、部屋、ベランダ。

すでに家具を持っている、購入済の場合は、その家具を置く事ができるのか、きちんと図ってみよう。

頭の中ですべてに家具を配置してみて、どこかで不一致が起きればその時点で今現在描いている理想の部屋は難しい。

どうやっても配置が難しそうな大型家電を持っている、購入してしまっているのであれば、無理をしたところでいつかは必ずネックになるので、潔くその部屋を諦める勇気も必要だ。


次に必ず確認してほしいのは、配線

コンセントの数と、テレビ配線、キッチン周りのコンセント位置。

洗面所がある場合は実際に洗面所を使うことを想定してみよう。


賃貸はコンセント数が少ないがために、どうしてもタコ足配線をせざるを得ない時がある。

だがどこもかしこもタコ足をしてしまっては、自ら火災の原因を作り上げているようなものだ。

危険を招かないよう、内見時にある程度配線を見てから入居を決めたい。


特に稼働時消費電力が高いのは「電子レンジ」「オーブン」「ドライヤー」

忘れがちなのは「電気ケトル」である。

できるだけこれらの家電はタコ足ではなく、コンセントへ直に差し込んで使ってほしい。

エアコンやIHクッキングヒーターなどは、賃貸の場合既に専用の差込口に差し込んであるはずなので心配はない。


オンライン内見の際は実際に玄関から歩いてもらって導線を確認したあとに、コンセントを確認してもらおう。

コンセントの受け口の数を聞くのも忘れずに。

見ているモニタによって色合いが違うこともあるので、クロスの色やフローリングの色合いが気になった時はできる限り近づいてもらい、担当者へ「何色に見えるか」聞いてみることをおすすめする。



立地と周辺環境を確認しよう

 

駅からの徒歩圏内は物件を探すにあたって決めていると思う。

それはもちろん部屋を決める上で最重要事項に当たるが、同じくらい大切なのは「物件周辺環境」だ。


まずは検討物件を外から見てみよう。

外観よりも重要なのは共用部ー廊下や階段、ポスト、自転車置場、ごみ置き場だ。


廊下や階段などは本来入居者の専用部分ではないので、荷物を置いてはいけない。

引越し作業などでほんの一時置くくらいなら目をつぶるが、明らかに長い日数荷物が置いてあるような物件は、入居者の中にそれを問題だと思わない人がいる、という証である。

ポストも同様だ。

集合ポストの他に宅配ロッカーなどがある場合は、その個数の確認も忘れずに。


自転車置き場に錆びた自転車が多数置いてあったり、荷物が置いてあったりする場合も注意が必要だ。

そのせいで自分の自転車が停められないなんて事があったら溜まったものではない。

もしそのような自転車置場だった場合は、管理会社へきちんと整理してもらえるか聞いてみよう。


忘れがちなのはゴミ置き場

共用部にゴミ置き場がある場合はゴミ置き場の使用状況を確認してみよう。

分別されていないゴミがあったり、粗大ごみがそのままになってはいないだろうか。

ゴミ置き場の清掃は大きなマンションだと管理会社に委託された清掃業者がやってくれるが、アパートや小規模マンションだとそうはいかず、ある程度入居者たちで綺麗に保っていくしかないのだ。

分別は基本中の基本であり、守れない入居者がいる場合は回収されないごみが溜まりどんどん汚れていく。

不衛生になったゴミ置き場は、害虫を招くだけでなく不法投棄の温床になる可能性がある。

できる限りにはなってしまうが、なるべくゴミ置き場が平和そうな物件を選びたい。


一通り物件外を見渡したら、今度は物件周辺の確認

駅から歩いて物件まで来た場合は必要ないが、不動産屋の車で現地まで来た場合などは、周辺環境を実際に歩いてみよう。

周りの家をじろじろ見るわけではなく、雰囲気や施設までの道のりを知るのはその場所を住居とする上でとても大事な事だ。

駅周辺は確認済の人も多いだろうが、より住む場所に近い周辺環境の確認もしておこう。


公園が近くにある場合も要確認が必要だ。

公園は子供から老人、動物まで沢山のものが集まる場所であること。

昼は平和な声が響くその場所も、実は色々な困ったが集まっている可能性がある。

もし公園が移動範囲内にある場合は、中に入って清掃状況やごみ箱を確認することをおすすめしたい。

夜になると公園でどんちゃん騒ぎが始まるなんて事を後から知ったら目も当てられない。



耐震基準とハザードマップをきちんと確認しておこう

 

ある程度自分の希望が決まり「ここがいいな」と思ったら、事前に調べておいてほしいのが物件の耐震基準とハザードマップだ。


耐震強度は想像の通り、鉄筋コンクリート造>鉄骨造>木造と言われている。

だが大きな地震がおきても倒れなかった木造の建物もあるし、一概にこの通りとは言えず起こってみないとわからない事も多い。

しかしそんな賭けのように賃貸を選ぶ訳にもいかないし、耐震ってそもそもどうやって調べるのかわからないという人も多いだろう。


まずひとつの判断基準は耐震基準が見直された1981年(昭和56年)6月以降に建てられた建物かどうか。

建築確認の誤差はあるので、1982年夏以降に建てられた建物であれば、現在の建築基準法の基準に基づいた、”新耐震基準”の建物である可能性が高い。


ただ賃貸は新耐震基準で建てられた後、耐震診断をしていない物件も多くある。

新耐震基準だからといって過度な期待は禁物だが、一応目安にはなるので確認してみよう。


そして最近よく耳にする「ハザードマップ

洪水・土砂災害・高潮・津波のリスク情報などが載っているマップであり、自分が住んでいる場所がどこに位置しているのかわかるようになっている。

ネットからだと住んでる地域以外も確認できるので、ご実家などがある人は見てみると新しい発見があるかもしれない。



出典:中野区
出典:中野区ハザードマップ

法律が改定され、賃貸でも契約書にハザードマップに関する記載が必須になった関係で今から部屋を決める場合は契約時に説明を受けるだろう。

住む地域のハザードマップを確認して、どの程度被害を受けるリスクがあるのかきちんと知っておく必要がある。


日本は災害大国と呼ばれているだけあって、毎年のように大きな災害が起きる。

賃貸借契約を読み込むとわかるのだが、万が一その物件が災害の被害を受けて住み続ける事ができなくなった場合、契約は白紙になるのだ。

白紙とは、まさにまっさら、何もなかった状態になる。

火災保険に加入していれば火災保険から家財に対する保険金は支払われるし、もしかしたら大家さんからご厚意を受ける場合もあるかもしれないが、事実上住む家を失ってしまう。


賃貸こそある程度リスクを把握しておかないと、万が一の時に困るのは自分自身だということを今一度認識しておきたい。


火災保険についてはこちら



仕事との両立を考えよう

 

最近はリモートワークで在宅率も上がっているとは思うが、まだまだ通勤を視野に入れた部屋探しの方も多いだろう。

人によって生活リズムが違うのは当たり前なのだが、賃貸において夜10時以降の生活音は騒音問題につながる可能性が高い。

木造や鉄骨造に住むうえで一番気を付けなければいけないのはやはり

夜中心で部屋を使う人にとってはとても難しい注文だとは思うが、それでも共同住宅という性質上、お互いが気を使って済まなくてはいけない。


音が少しでも気になるのであれば、木造や鉄骨造よりもRC構造をお勧めしたい。

故意に音を出すのはどういった構造でもNGだが、隣上下へ少しでも音が伝わるのを減らしたいという考えの人にとっては構造を第一に考えるのも一つの手だ。

もちろん音が絶対に伝わらないという事はないので過度な期待は禁物である。


逆にリモートワークで家にいる頻度が高い人は、駅徒歩圏内をあまり気にする必要はないので物件探しの幅が一気に広がる。

そういった場合、その物件の入居者層や周辺環境へ目を向けよう。

ファミリー層が多い物件だと、昼間は静かだが朝方や夕方に一気に生活音に見舞われることもある。

また静かだからといってあまりに周りに何もない物件を選ぶと、買い物に困ったり飲食店の宅配すら届けてもらえないなど不便極まりない。

そんな事がないように、ある程度内見前や内見時に仕事との両立を考える必要がある。


様々な働き方ができる現代だからこそ、ワークスタイルに合わせて部屋の探し方も変えてみてほしい。



契約金の内訳はきちんと確認しよう

 

不動産屋に訪れたり、気になる部屋を問い合わせると物件の詳細が書かれた図面をもらえると思う。

間取りと写真などが掲載されていて、その横に物件詳細と賃料などが書かれたものであり、賃貸を探すにあたってとても重要な書類である。


まず最初に確認するのはもちろん間取りと部屋の外観や内部の写真。

そして賃料。

もちろん不動産屋もお客さんの要望に沿って図面を出しているはずだし、ある程度希望通りのものが並んでいると思う。

パッと見て気に入ったものであればそのまま内見してもいいが、ここで気にしてほしいのは小さく書かれた詳細だ。


賃料の他に、管理費や敷金礼金、保証会社利用の有無、火災保険などの金額の記載がある。

たまにその他の項目で一時期流行していた消毒代や防虫剤代、24時間サポートサービスなど管理会社独自に設定している契約金の一部も記載されているのだ。


また、居住人数やしてはいけないことなど、賃貸を借りるにあたりとても重要な項目が記載されているのについ見逃してしまうことが多い。

内見をして気に入ったのに、改めて図面を見たらこんなこと書いてあった!と後悔するのはよくある話。

そんな事がないよう、契約金の内訳はきちんと確認が必要だ。

わからない項目などがあれば、担当者へ質問してみよう。



まとめ

 

家の間取りを見ているときと、気になった物件を見に行く時が一番楽しい時間であることは間違いない。

しかしここを妥協して「何となく」で決めてしまうと、後々後悔することも。

妥協点をランキング付して、万が一理想の間取りが見つからなかったのときのために備えておくのも手だ。


今はネットで沢山の間取りや情報を見ることができるし、このご時世不動産業者も写真だけでなくあれやこれやと手を尽くして部屋の紹介をしている。

よほどの田舎暮らしをする予定がなければ、世の中のお部屋は大抵ネットで見ることができると言っても過言ではないはずだ。


理想のお部屋に住むためにも、「内見前」「内見」の大切さはコロナ前も今も変わっていないので、情報をかき集めて楽しい賃貸探しライフを送ってほしい。



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